カードローン審査基準とは?申込みに知っておきたいスコアリング審査の評価項目について
カードローンを利用するためには業者に契約の申込をしなければなりませんが、申込んだからと言って全員が契約をできるわけではありません。
業者の審査に通った人だけがカードローンを利用できます。近年の審査においてはコンピュータによる「スコアリングシステム」が採用されており、瞬時に申込者への貸出の可否が判定できるようになっています。
スコアリングの点数だけで借入できるか判断されちゃうのか..。担当者の人とかいないの?
大手カードローンではスコアリングシステムによる審査の可否が基本的になっていますが、中堅消費者金融や中小消費者金融ではスコアリングシステムだけでは、ほとんどが審査落ちとなってしまうので、スコアリングではなく、審査担当者が直接属性や借入の金額を見て審査の合否を判断しています。
大手カードローンでも全部がスコアリング審査となっているわけではありません。当然例外的な融資などは審査担当者によって判断されています。ただ、スコアリングで申込み者を大まかに篩にかけなければ最短審査時間30分などで結果を出すのは厳しいのが現実です。
そして、カードローンの申込があった時に申込者の属性をコンピュータに入力すると、登録されている属性グループと照合されて自動的に申込者の評価点数が算出され、貸出の可否が決められます。
属性として考慮される主な情報には年齢や職業、勤務先、雇用形態、勤続年数、年収、居住年数、居住形態、家族構成などがあります。
カードローン審査における属性の評価
年齢による評価
申込み時の年齢 | スコアリング評価 |
---|---|
20代~30代 | |
40代~50代 | |
60代~65才 | |
66才以上 | |
定年間近で勤続長い |
まず年齢は一般的に、高齢になるほど評価が高く、若いほど低くなります。ただ、20代後半~30代がカードローンを主に利用する層なので、評価を高めにしているところが多くなっています。
しかし、60歳を過ぎると一転して評価が下がり、65歳から申込自体を受け付けない業者が増えます。1番評価が高いのは40代~50代と言われています。この年齢は転職する可能性も低く勤続年数もそれなりに長くなっている人が多いのでスコアリング点数は高くなっているのです。
例外として、定年間近の63才~64才の人はスコアリングの点数は低いのですが審査に通るケースが多々あります。これは勤続年数が長い人が条件になってきますが、退職金によってローンを完済するのを見越して融資をしているからです。
借入が多くても公務員や大会社に長年勤務している人は定年前の年齢はスコアリングに関係なく、融資を受けられる可能性が高くなっています。
年齢の評価は20才以上65才未満なら、そこまで難しく考えなくても融資対象者だから大丈夫だよ!
職業や雇用形態による評価
職業や雇用形態 | スコアリング評価 |
---|---|
自営業者 | |
パート・アルバイト | |
中小企業正社員 | |
大会社・上場会社 | |
公務員 |
職業や雇用形態では最も評価の高いのが倒産したり解雇されたりする心配の無い公務員です。公務員は上場会社や大会社に比べれば給料は低くなりますが、安定性としては抜群です。給料は低くても、定年まで勤務した場合の退職金は民間企業より断然多くなります。
また、同様な理由で大企業に勤務している場合も高い評価になります。倒産の可能性が少ないというのは、スコアリング評価では重要な部分なのです。
逆に、正社員ではないアルバイトやパート、派遣社員の場合は収入の途絶える確率が高いため、評価が低くなり、自営業者は景気によって収入が左右される危険性が高いため、高収入でも評価は低く、申込を受け付けない業者もあります。
特に一時だけ高収入の自営業者は翌年一気に収入が減るパターンもありますので、自営の方は直近3年分の確定申告書の控えの提出を求められる場合もあります。
その他、無職は論外であり借入はできません(返済ができないため)が、専業主婦は配偶者に安定的な収入があれば銀行カードローンで借入することができます。消費者金融では総量規制によって借りることができませんが、銀行であれば総量規制対象外になりますので、専業主婦でも借りられるカードローンはあります。
専業主婦の評価は借金の金額によりますが、基本的には配偶者の職業や雇用形態の評価を受け継ぎます。そのため、配偶者が公務員や一部上場企業、大会社の場合、専業主婦の評価も上がることになるのです。
職業は審査に与える影響は大きめです。公務員や大会社は多少借入が多くても評価が高いので審査に通る場合も出てきます。
勤続年数による評価
申込み時の勤続年数 | スコアリング評価 |
---|---|
3ヶ月未満 | |
半年未満 | |
1年~5年未満 | |
5年~10年未満 | |
10年以上 |
勤続年数は長いに越したことがなく、5年以上であれば高点数が付きます。1年未満の場合は正社員でも評価が低く、半年未満の場合は拒否されることもあります。
勤続年数は居住年数同様、安定性の一つの指針です。会社を辞めることは無収入になり返済ができなくなることを意味しています。勤務先を3年未満で繰り返し変わっている人はお金を貸すうえでは安定性が低いと判断されるのです。
このことから、勤続年数が3ヶ月未満の人は給料明細2ヶ月分も出ない場合があり、審査に落ちる可能性が高くなります。1年以上あれば評価は低いながらでも問題はありません。
勤続10年以上は最高評価になる場合が多く、役職も上になるとプラスαで加点がされることもあります。
職業に関係なく勤続年数10年以上は最高評価だから、公務員や大会社勤務ならさらに評価が高いってことだね!
年収や居住形態・居住年数による評価
居住形態 | スコアリング評価 |
---|---|
持ち家・分譲マンション | |
公団・賃貸マンション | |
アパート | |
市・県営住宅 | |
居住年数 | スコアリング評価 |
5年以上 | |
3ヶ月未満 | |
家族構成 | スコアリング評価 |
親と同居 | |
1人暮らし |
年収については多い方が良いに決まっていますが、借入額との相対評価になるため、一概には言えません。特に、総量規制が導入されてからは借入自体が年収の3分の1以内しかできないため、評価の要素にはならなくなっています。
居住形態は持ち家・分譲マンションが資産面で高評価になり、公団・賃貸マンションが普通、公営住宅(市営住宅・県営住宅)・借家は貸倒れの履歴が多いため、マイナス材料になります。そして、勤続年数同様に、居住年数が長いと安定した生活が評価につながります。
居住年数は勤続年数ほど重要ではありませんが、居住が3ヶ月未満は審査では低い評価になってしまいます。最低でも半年以上は欲しいところです。勤続年数は保険証の取得年月日である程度分かりますが、居住年数は本人の申告次第の部分が多く、証明することは住民票ぐらいしかありません。
カードローンの申込みに住民票は必要ないことから、正直、居住年数は業者が調べることも無く、本人の申告のみとなっているのです。
また、よくあるケースで引っ越し後に免許証の住所変更をしていない人が多いです。この場合、住んでいる証明として公共料金の請求書など、住んでいることが分かる書類の提出を求められることがありますので、住所変更していない人は、予め用意しておいた方が良いでしょう。
その他、家族構成では親と同居している人が審査で有利になっており、独り暮らしは不安視されています。既婚・未婚は重要ではありません。一人暮らしはそのまま行方不明になる可能性があるので、親と同居している人の方がスコアリング点数は高くなります。
審査では居住形態や居住年数よりも職業や勤続年数の方が重要視されています。この項目の評価が低くても、勤続や職業でカバーできてれば大丈夫でしょう。
信用情報による評価
信用情報の登録内容 | 審査に落ちる確率 |
---|---|
債務整理や破産等の事故情報がある | 審査落ちの確率99% |
他社の返済を1週間以上延滞中 | 審査落ちの確率99% |
クレジットのショッピング返済が遅れている | 審査落ちの確率80% |
直近1週間で融資申込み5件以上 | 審査落ちの確率70% |
信用情報の自宅・会社情報が違う | 審査落ちの確率30% |
最も重要な審査基準になっているのが信用情報機関にある信用情報です。今は銀行カードローン以外の貸金業者は貸金業法によって、年収の3分の1までしか貸付を認められていません。
その為、信用情報によって、借入残高が年収の3分の1を超えていた時点で自動的に審査否決となるのです。そして、信用情報には事故情報があり、過去に3か月以上延滞した人や、債務整理・破産などの情報は事故情報となり、完済後5年を超えない期間登録され続けます。
信用情報に事故情報がある人は間違いなくカードローンの審査を通過する可能性は極めて低いと言えるでしょう。カードローン審査にあたって、信用情報に審査は6割以上を占めていると言われているのです。
信用情報は事故情報が注目されるのですが、カードローンの審査では信用情報で細かい部分まで調べることができます。例えば、他社の返済状況や、前回入金した日付、前回借入した日付、次回返済日、ここ最近の融資申込み情報、クレジットカードのショッピング利用金額など。
信用情報で事故情報が登録されているのは、わずか一部で、多くの人は事故情報はありません。そのため、今は信用情報の借入残金と申告年収が年収の3分の1かどうかが、重要な項目であり、その次に事故情報、そして他社の返済情報へと進んで聞きます。
申込みブラックとは、直近1ヶ月以内で融資申込件数が5件以上あった場合などになります。具体的な期間・申込み件数は決まっていませんが、仮に直近3日間で5件以上融資申込みが登録されていた場合、貴方ならお金を貸しますか?
融資申込み情報があると言うことは、それだけお金に困っていると判断することもできます。そしてもしかしたら返済不能になっているのに借入しようとしているかも知れません。
このような事態をカードローン会社は最も嫌うことであり、申込みブラックとは、限られた少ない期間で融資の申込みを大量にしていることを指します。これによって借りられなくなることは実際にあることなのです。
審査では信用情報の評価が6割以上占めているから、事故情報があったり返済が遅れている場合は他の項目が良くても審査に通らないのか..。
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指定信用情報機関とは?カードローンの信用情報
カードローン審査に通らない人とはどんな人?
カードローンの同時申込みによる申込みブラックとは?
個人事業主に対するカードローン審査が厳しい理由
モビットの10秒簡易審査とWEB完結とは?
オリックス銀行カードローン審査の特徴とメリット・デメリット
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